“幸せな安定経営”を手に入れる商売の方法~業種・業態を問わない、今の時代に合った商いのやり方とは~【当所商業部会】
研修会・セミナー経営改善・経営革新販路開拓支援
お客様の行動を逆算する
当所商業部会の主催のマーケティングセミナーが6月25日に開かれた。講師はオラクルひと・しくみ研究所代表の小阪裕司氏で、
小阪氏を迎えるのは昨年に引き続き2回目。小阪氏は自ら主宰し、国内外1,500社が参加するという実践企業の会「ワクワク系
マーケティング実践会」の参加企業の実例を紹介しながら、「売上は、お客様の行動が作っている。小売ならレジに商品を持っ
ていく、住宅では契約書に判を押す。このゴールに至る前にお客様はどのような行動をしているのか逆算することで、ゴールが
見えてくる。単なる事実でしかないが、お客様の行動について語り合っている会社は少ない」と述べ、業種、業態を問わず、
お客様の心を動かし、行動を促すことが安定経営につながるとした。
価値創造こそ中小、個人店の勝ち筋
中小企業や個人商店のビジネスモデルについても言及し、「安さ競争型は大企業の仕事。現代の日本のお客様は、可処分所得が
高いか低いかに関わらず、価値あるものを欲しがっており、自分が価値を認めたものに時間とお金をつぎ込む。価値あるものを
売るということは(価値を)伝えることである。こういうやり方を大手企業が取り組むのは難しい。価値創造にこそ中小企業、
個人商店の勝ち筋がある」と強調。お客様との絆を作る「顧客化」と「価値創造」こそ、新型ウイルス禍のような予測不能の
事態が起こっても経営を続けられる秘訣だとした。
小阪氏はさらに、成功事例や生きた情報をインプットするだけでなく、自ら再現することでさらに理解が深まり、さらに繰り
返すことで成果や成功につながる「開花のサイクル」、商工会議所のような集まりで人が人に磨かれる「集団知性に乗る」こと
の重要さも説いていた。